新設:2019-07-01
更新:2022-11-13
於竹大日如来井戸跡
撮影:2019-04-07
碑文 (於竹大日如来縁起碑)
於竹大日如来縁起
(所在地 中央区日本橋本町3-6-2 小津本館ビル左側面奥 えびす通り沿い)
於竹大日如来は 寛永17年(18才の時) 山形県庄内よりでて 当時の江戸大伝馬町馬込家の召使いとなる。その行いは何事にも誠実親切で 一粒の米 一きれの野菜も決して粗末にせず 貧困者に施した。そのため 於竹さんのいる勝手元からは いつも後光がさしていたという。
出羽国の行者乗蓮と玄良坊が馬込家をおとづれ「於竹さんは羽黒山のおつげによると大日如来の化身である」とつげた。
主人は驚き勝手仕事をやめさせ 持仏堂を造り その後念仏三昧の道に入る これが江戸市中に広がり 於竹さんを拝まうと来る人数知らずと言う
於竹さんの詠んだ歌に
手と足はいそがしけれど南無阿弥陀仏
口と心のひまにまかせて
延宝8年5月この世を去る 行年58
5代将軍綱吉公の母堂桂昌院の歌に
ありがたや光と共に行く末は
花のうてなに於竹大日
於竹さんが愛用し貧困者が市をなしたと言う有名な於竹井戸はこの地にあった
昭和46年5月吉祥
史蹟 於竹大日如来保存会
碑文 (於竹大日如来井戸跡碑)
史蹟
於竹大日如来井戸跡
建昭和46年5月吉祥之
題 新高野山第4世弘之
<注>
「史蹟 於竹大日如来井戸跡」碑は 昭和46年(1971)5月吉祥に 建立されたもので 題字は 新高野山大安楽寺(日本橋小伝馬町3-5の)第4世中山弘之師の書
平日の於竹大日如来井戸跡には 江戸史蹟保存会と諌鼓会による幟旗「感謝極楽 不満地獄 於竹大日如来積徳之地」が立っている
「於竹大日如来縁起碑」の碑文に「馬込家」とあるのは 佐久間家と馬込家を同一とする説によったものという
小津史料館 (小津本館ビル3階)
撮影:2019-04-07
小津史料館(中央区 まちかど展示館)
承応2年(1653) 伊勢松阪出身の小津清左衛門長弘が 江戸大伝馬町(小津史料館がある小津本館ビルの地)で紙商を開業して以来 小津和紙に伝わる 東京都中央区民有形文化財としての古文書約千点などを展示公開する外 全国各地に伝わる於竹大日如来関係資料も展示している。
小津史料館がある小津本館ビルの所在地は 中央区日本橋本町3-6-2で 三浦按針の江戸屋敷があった旧按針町からは 徒歩で5~7分程度の距離にある
三浦按針の日本人妻は馬込家の娘であったといわれ 小津家は佐久間(善八)家を通じて馬込家と姻戚関係にあって 小津本館ビルの地も佐久間善八屋敷跡で「於竹大日如来」ゆかりの地でもあるという。
小津和紙には 関東大震災で焼失するまで 約3尺の於竹大日如来像があって 毎月15日の命日に開帳していたという
参考Webサイト
小津史料館 小津和紙サイト
お竹大日如来のゆかり 小津和紙サイト
小津史料館 中央区まちかど展示館サイト
「於竹大日如来縁起絵巻」データベース 国際日本文化研究センター